LAND ROVER STYLE CHANNEL
その感性を手のひらに、優雅な冒険がはじまる

OVER 10 YEARS

10年愛し続けた理由
これからも10年寄り添ってくれる予感 

素性の良い靴は一生寄り添ってくれるもの

 

■いいオンナは緑の黒髪って言うだろ? 人が美しいと思える黒は緑がかっているんだ。靴も同じなんだよ

まだ駆け出しだった頃、先輩に言われたことがあります。
「靴というものは、世の中にいっぱいある。でも本当に良い靴は、長い間手入れをきちんとした靴のことを言うんだ」と。
きちんと手入れして長年履き続けた靴の黒は、緑がかってくる。これは本当の話し。
靴はオンナと同じだよ。後の手入れも大事だけど、素性が良くないと駄目だ」とは、くだんの先輩の言。乱暴で、女性には甚だ失礼な表現ですが、私は的を射ていると、今では思っています。
 

■男の靴は素性が良くて確かな仕事がしてあるが、決して華美に走らず、決して地味過ぎない

どんな娘を結婚相手として選ぶかという問題によく似ています。10年以上前から、どんなオンナが良いのかなんて、実は相場は大抵決まっています。
靴は、一度履いたら適度に手入れは欠かさない。たまにはプロのメインテナンスを受ける。ちゃんと履いてやる。
これは結婚生活での女房との付き合い方に似ている気がします。そうすれば、10年以上心地良く寄り添ってくれることでしょう。レンジローバーと長く付き合う方法と、まったく同じです。
 

 

■足の形は人それぞれだから、どんな靴が良いかなんて、人それぞれ

英国伝統のチャーチは、オーソドックスな美しさがあります。ハリウッド・イタリアンの香りを伝えるサルバトーレ・フェラガモは、優雅なことこの上ない。コール・ハンは僕の知っている由緒正しいアメリカ。それぞれの国がそれぞれの文化を背負って、素晴らしい革靴を作っています。どれも由緒正しい。
しかし、自分の足とライフスタイルに合う靴に出会うことすら難しいように思えます。
 

■グッドイヤーウエルト製法を学んだ

アイビー小僧だった私は、リーガルを最初に選びました。グッドイヤーウエルト製法の良さですが、長く付き合うほどに馴染んでくれるという意味では、本当に素晴らしい造りです。今でも主としてこの製法の靴を選ぶのは、リーガルが良い靴だった証だと思います。ただ残念なことに、靴との付き合い方が未熟だったので、リーガルは今では一足も残っていません。若気の至りだったのでしょう。
 

■繰り返してきた出会いたち

いろいろなメーカーの靴に出会って、いろいろな失敗をして、靴との付き合い方が分かってきた頃、私が出会ったのはスコッチ・グレイン。日本製です。世界に誇れる靴だと思います。何より日本人の足を一番良く知っています。どのメーカーの靴も、何十年と人々から支持を得て残ってきた靴たちです。
 

■出会った相棒に合ったメンテナンスを身につける

ひとたび自分に合う靴に出会ったら、10年以上、できれば一生付き合って行くためのスキルを身につけなければなりません。雨に濡れた時の処置、磨き方、時には水で丸洗いなど、いろいろとやるべきことは多いです。
メインテナンスの方法についても、人それぞれやり方が違います。しかし、素性の良い靴は間違ったメインテナンスをしない限り、一生寄り添ってくれるものです。
どんな靴をどのように手入れして履いているか。それは、その人の姿勢や人格、スタイルが透けて見えるようです。