LAND ROVER STYLE CHANNEL
その感性を手のひらに、優雅な冒険がはじまる
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限定車ウェストミンスターは
アバンギャルドなレンジローバー

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限定車ウェストミンスターは、アバンギャルドなレンジローバー

 

 
 
 

 今、目の前に、2005年の限定モデルWESTMINSTERがあります。
 BMWエンジンの3rdレンジローバーでは唯一の特別限定車が、このウェストミンスターです。世界でわずか480台だけ発売され、しかも出荷された国はイギリス本国と北米と、ここ日本。日本では50台のみ販売されました。
 その50台のうち、外装ジャバブラック、内装も黒に統一されたモデルが30台。外装ボナティグレー、内装はベージュと黒のツートーンのモデルが20台です。2ndレンジローバーから「オートバイオグラフィ」の名で、オーダーで内装仕様やボディ色を選べるプランができましたが、2002年に3rdレンジローバーが発表されてから初めての大々的な特別仕様車がこのウェストミンスターモデルなのです。
 
 「レンジローバーの限定モデル」というと、メーカーの世界観がふんだんに妥協なく表現されてる気がして、運転席に座ったら思いっ切り深呼吸でもして、そこに漂う空気を満喫したくなるものです。
 まずなによりも、レザーの質感が同年式のヴォーグとも違います。さらに柔らかくて妖艶なイメージさえ感じるツートーンレザーと、従来のリアルで職人の巧みというような木目感を、潔く退けたようなクールなピアノブラックウッドが特長です。


 
 
 

 一昨年の夏、仕事も兼ねてウェストミンスター市に1週間ほど滞在しました。レンジローバーフリークとして当然のごとく、レンジローバーウェストミンスターのコンセプトを探しながら街を歩きました。
 伝統と、時代の最先端。
 保守的でありながら、大胆。
 相反するものが矛盾なく共存してるリアリティこそが魅力です。ウェストミンスター市といえば、世界遺産のウェストミンスター寺院がすぐに浮かびますが、ロンドンの中心部であり伝統的な建造物と現代建築が融合された景観の素晴らしい街です。
 バッキンガム宮殿もあれば、ハイドパークもロイヤルアルバートホールもあり、美しいテムズ川のリトルヴェニスもここにあります。
 東京都の港区とほぼ同じ面積で、人口は港区よりも少し多い大都市。ここに本社を構えるグローバル企業も多数存在する街なんですね。そんな街にちなんだモデルですが、それまで標準モデルで使用されていたチェリーウッドとウォルナットウッドと比べると、遥かに現代感があり、それまでの歴代レンジローバーの温かみのあるウッドカラーの内装を考えても、挑戦的な組み合わせに思えます。
 伝統と現代の融合都市であるウェストミンスター市のアバンギャルドなコンセプトが、その辺りにあるように思えてくるのです。
 
 レンジローバーって人の心を揺さぶる魅力に溢れてます。僕自身も虜でありながらも、いろいろ考えるのですが、みなさんどうですか? レンジローバーにどんな想いをよせていますか?