OVER 10 YEARS
素性のよい靴は一生寄り添ってくれるもの
「いいオンナは緑の黒髪って言うだろ?人が美しいと思える黒は緑がかっているんだよ。靴も同じだ」
まだ駆け出しだった頃、先輩に言われました。靴というものは世の中にいっぱいある。でも本当に良い靴は長い間手入れをきちんとした靴のことを言う。
きちんと手入れして長年履き続けた靴の黒は緑がかってくる。これも本当。
「靴はオンナとおんなじだよ。後の手入れも大事だけど、素性が良くないとだめだ。」とは件の先輩の言。乱暴で女性には甚だ失礼な表現ですが、私は的を射ていると今では思っています。
男の靴は素性がよくて確かな仕事がしてあって、決して華美に走らず、決して地味すぎない。
どんな娘を結婚相手として選ぶかという問題によく似ている。10年以上前からどんなオンナが良いのかなんて相場は大抵決まっている。一度履いたら適度に手入れは欠かさない。たまにはプロのメインテナンスを受ける。ちゃんと履いてやる。これは結婚生活での女房との付き合い方に似ている気がします。そうすれば、10年以上心地よく寄り添ってくれる。
レンジローバーと長く付き合う方法と全く同じですね。
-
-
どんな靴がよいかなんて、人それぞれ。
- 足の形は人それぞれだから、どんな靴がいいかなんて人それぞれです。
-
英国伝統のCHURCH’Sはオーソドックスな美しさがあります。ハリウッド・イタリアンの香りを伝えるサルバトーレ・フェラガモは優雅なことこの上ない。「いいオンナは緑の黒髪ってコール・ハンは僕の知っている由緒正しいアメリカ。それぞれの国がそれぞれの文化を背負って素晴らしい革靴を作っています。どれも由緒正しい。自分の足とライフスタイルに合う靴に出会うことすら難しいように思えます。
グッドイヤーウエルト製法を学んだ
アイビー小僧だった私は、リーガルを最初に選びました。グッドイヤーウエルト製法の良さ。長く付き合うほどに馴染んでくれるという意味では本当に素晴らしい造りです。今でも主としてこの製法の靴を選ぶのはリーガルが良い靴だった証だと思います。残念なことに靴とのつきあい方が未熟だったのでリーガルは今では一足も残っていません。若気の至りだったのでしょう。